そして、そのままあのことに触れることはなく、みんなで疲れるように寝た。


「はぁ。もうどうしたらいいのかな・・・。」

私はテーブルの方に向かった。

そこにはあの猫と、

「あ、千里。おはよ。」

真里がいた。

「・・・おはよ。」

「昨日ね、翔に言えたよ。」

「・・・そっか。」

「聞かないの?」

「だってさ、そんな真里の顔見てたら・・・。」

そう、真里の目は腫れてはいないものの、少し赤くなっていた。

「やっぱり千里は優しいね。うん、わかった。私、意地悪して教えないよ。」

「ふふ。真里は面白いね。」

「そう?」

そのままおしゃべりをした時に、あることにふと思った。

「この猫、どうする?」

「ぅにゃー。」

「うーーん・・・。私のとこは飼えないよ?」

「ここに置いておくのは・・・かわいそうだよね。」

「千里はどうなの?」

「私?私には無理だよ。動物なんて、お世話できるかわかんないもん。」

「うーん・・・。じゃぁ、私とじゃんけんして負けたら連れて帰ってね。」

「えぇー!」

「最初はぐー」

「え、ちょっと、」

「じゃんけんポン!」

真里、ぱー

私、ぐー

「はい、けってーい。」

「えぇー!」