その様子を見ていた千里は小さくため息をつく。
結構距離を開けているため、向こうの会話は聞こえないが、沙織が楽しそうなのと、翔があせっているのだけはわかった。
「・・・楽しそうだな・・・。」
そう言って、気づかないうちに、慧君の首に回している手を強める。
またこわばったような気がしたが、
「どうかしたの?」
慧君は何事もなかったかのように話しかける。
「ううん。なんでもない。」
「そう?じゃぁ、なんかはなそっか。」
「うん。」
「ところで、今回のキャンプには何を持ってきたの?」
「あれ?えっと、資料・・・?」
「・・・え?」
「うんとね、なにかあったら大変だなーって思ってね、調べてきたの。」
「そうなの?」
「うん。」

