「うん。てか、表情が無い。笑ったらきっと、もっと可愛いのに。……あ、でも一回、目が赤くなってた事があった気する」




いつも喧嘩ばっかしてるから、あんま笑う機会が無いのかなー。

なんて、美濃は呟く。


しかし、色々と周りを見ている人だ。
ウチの表情なんて、よく気付いた。 


……本当に、ちゃんと笑ってるつもりなんだが。
ってか、さっきの言葉の意味は、何だ?

笑ってたら可愛い?
灰緑色の目が赤くなる?




そのまま、美濃は立ち上がった。




「食い終わったなら、出よう。俺が奢る。さすがに報酬無しって訳にはいかねぇし」




気持ちはありがたい。
だけど、それならラーメン以外を奢って欲しい。


美濃はさらにコンビニに寄って、トマトジュースを奢ってくれていた。




……何でだ? こんな寂しい気持ちになるのは。





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