Desireの言葉に、少し納得する。

日本の昔話か。それなら知ってるわけだ。
何だっけ? あの話。




「美濃先輩がポンポンしてくれたら、気のせいか痛みも軽くなりました。結局あたし達は、その後に来た他の班と行動して、オリエンテーションを終えました」




これだけ真亜咲ちゃんが美濃に感謝してるなら、美濃はあれほど自分を卑下しなくても良いんじゃないか?




「美濃先輩には本当に憧れてます! 優しいし、色々見ててくれるし、色んな事知ってるし。……少し気弱ですけど」




あ、そこは認めるんだ。




「でもそれは、美濃先輩が優しいのの裏返しです! 強く言えないだけで」

「じゃあ、真亜咲ちゃんは美濃が好きなんだね?」




人間としてでも、異性としてでも、どっちでも良い。
それだけで、美濃の願いは叶えられる。




「はい、勿論です! あたしは基本的に、美濃先輩の味方になります!嫌いになる訳がない」

「分かった。ありがとう」




……やっぱコレ、ウチが手ぇ出す必要無かったじゃん。
真亜咲ちゃんのこの想いがあれば、きっと大丈夫。

さて、どうしようかな?





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