「初めまして。駿河さん、で良いかな?」

「そんな、堅苦しすぎますって! あたしの方が年下ですよ。気軽に真亜咲、って呼んで下さいね」




誰にでも優しく気さくで、後輩からの人望も厚く、初対面の人にも飾らず接する。

疲れててもそれを微塵も感じさせず、ニコニコと笑顔を絶やさない。


どんだけ良くできた人なんだ、駿河真亜咲。


美濃が惚れちゃって、でも「自分はクズだから釣り合わない」って見下したくなるのも分からなくはない。

でも駿河真亜咲はきっと、美濃が美濃自身を見下して欲しくはないだろうけどね。




「じゃあ、真亜咲ちゃん。宜しくね。……Desireさぁ、悪いけど飲み物買ってきてくれる? 真亜咲ちゃんの分も頼む」

「はいはーい」




そう言って、Desireは公園を出て行った。
この近所に自販機は無いから、歩いて5分のコンビニまで行ってくれるだろう。





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