Desireの声に振り向くと、女子としては長身で、ショートカットで元気そうな少女が歩いてきていた。

彼女はDesireに気付いたらしく、手を振っている。




「ディザちゃん、お待たせ」




どうやらDesireは、駿河真亜咲にディザと呼ばれてるらしい。

ディザイアだから、ディザ。
安易な気もするけど、あだ名なんてそんなモンか。




「駿河さん、こんにちは! お疲れのところ、申し訳無いです」

「いやいや、全然疲れてないから」




笑顔で話す駿河真亜咲。
けど本当は、部活とかで相当疲れてる筈。


なのに、Desireの呼び出しに応じてあげてるとか、どんだけ良い人なんだ。

美濃が惚れちゃうのも分からなくないかも。




「駿河さん、紹介しますね。私の知り合いで、北高の因幡流血さん」




考えてたら、Desireがさっさとウチを紹介してるから、慌てて頭を下げた。





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