「悪いね、Desire」

「ううん、大丈夫。依頼の為だしね」




ウチがそう声をかけると、Desireは満面の笑みでそう答えた。

この子はつくづく、よく笑う子だ。






今日はDesireに手伝ってもらって、三中の駿河真亜咲と、公園で待ち合わせしている。


本当は駿河真亜咲と同じクラスだというBloodyに手伝ってもらう方がよっぽど良いだろうし、違和感も無いんだろうが。

依頼に関する他人以外にはとことん興味を持たない、冷酷すぎてドラキュラに先祖がえりしてるような、吸血鬼の鑑であるBloodyに頼むのは、ちょっとと言うかかなり難しかった。




幸い、Desireはかつて体育祭で駿河真亜咲と同じ組になって総合優勝を勝ち取った事があるそうで、それ以来ずっと可愛がってもらってるそうだ。

アドレスを教えてもらうのは、簡単だったらしい。






「あ、来た来た」





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