「朝起きて準備してたら、叫び声ってか泣き声が聞こえてきたの。準備が終わってから流血の部屋に行ったら、流血が赤い水溜まりの広がる机に突っ伏して寝てたから、叩き起こしたの」



赤い水溜まりは、流血の赤い涙の池。
流血はどれくらい、泣いて苦しんでたのかな……?


「なるほどね。その時、顔に痣はあった?」

「あったよ。流血は鏡で確認出来ないだろうから、場所とか正確に教えてあげたもん」


吸血鬼の特徴として、鏡に映る事が出来ない流血。
だからこそ、自分の目が赤くなる事に、なかなか気付けなかった。


「そうか…。じゃあ本当に良かった、Desireが流血を起こしてくれて」


Bloodyが珍しく、しみじみと話す。
苦しんでたから、起こすのは当たり前なんだけど…。
私は何だか、嫌な予感がしてきた。


「ねぇ、流血に何かあったの? どうしちゃったの?」





.