ソーセージをかじる流血。
トマトジュース片手に、それを眺める俺。


「…Bloody、ありがとね」

「いや別に」


俺は流血を助けたっていうより、自分の作った宿題の変化の責任を負ったというイメージの方が強い。
あと、精神的に追い詰められすぎて、もはや危険な流血を放っとく事は、さすがの俺にも出来なかった。


「なぁ、流血」

「うん?」


昨日の夕飯を食わなかった所為か、モグモグと意欲的にソーセージを噛む流血。


「飯、美味い?」

「うん、美味しいよ。本当の朝食当番はウチなのに、また拓斗に代わってもらっちゃって、申し訳無いなぁ」


罪悪感を感じたらしく、噛むスピードが遅くなる流血。
……いやいや。
俺はそんな質問をしたかったんじゃなかったんだ。


「…ごめん、間違えた。流血、もう苦しまなくて、良いんじゃね?」

「でも、それじゃウチの想いも、あの頃の記憶も存在も、全部否定する事になるよ」





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