それから俺は目玉焼きとソーセージというありきたりな洋風朝食を食って、財布の中身を確認して、玄関に向かう。
すると、制服を着てサングラスをかけた流血が、階段を降りてくるのが見えた。


「流血? 大丈夫なのか? そのグラサン、どうした?」


流血は俺に気付く事無く、そのままリビングに向かう。
…アイツ、本当に大丈夫なのか? 今度こそ車に轢かれそうだ。


「流血、起きれた? 大丈夫?」

「…何とか」


リビングから、拓斗と流血の会話が聞こえてくる。
…何だ、拓斗の話は分かるのか。


「…トマトジュースは?」

「あるよ。オマエ、ちゃんと食ってけよ」

「別に良い。寝坊したから、遅刻しちゃう」

「具合悪いんだから、ちゃんと食って行けよ。オマエの為に、わざわざソーセージまで焼いたんだぞ」


……そうか、だからソーセージもあったのか。
ってか、洋風の朝飯だったのは、その所為か。





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