朝、眠い目を擦りながら、大きく伸びをする。
俺――Bloodyは吸血鬼だから、正真正銘で朝が苦手なんだけど、中学に通っているならそうもいかない。


俺はノソノソと着替えて、リビングに行って、モソモソと朝食を食う。
今日の朝食当番は、確か流血の筈なんだけど、流血は昨日の夕方から見ていない。



流血は昨日、夕食を食いに来なかった。

夕食当番のDesireが何回か声をかけたらしいけど、反応は無かったらしい。
面倒な事なのに、御苦労な事だ。

最近の流血は過去を思い出した所為なのか、具合が悪い事が多いからか、さすがに俺でも少しは心配になる。



「流血は?」

「見てない」

「この飯、誰が作った?」

「俺」


俺は一緒にパンを食ってた拓斗と、ボソボソと会話する。
そうか。この朝飯、拓斗が用意してくれたのか。
パン派の俺に合わせてパンを焼くなんて、良い選択だと思う。





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