「さてと…、寝るか」


私――Desireは時計を少し見てから、植物辞典を閉じた。
椿の葉の代わりになる植物を探してるんだけど……。



“悪夢をみないようになりたい”と依頼してきた、隣りのクラスの女の子。
彼女の悪夢の原因となっていた部活の先輩達の嫌がらせを止めさせると、悪夢を見る事はパタッとやんだみたい。
結果、部内は上手くまとまり、秋の大会で良い成績の残したそうだ。


それを受けた私は今日、依頼してきた彼女から、報酬として少量の血を受け取った。
止血薬とアンモラルの刻印を消えやすくする為に使った椿の葉の押し葉は、残りが三枚になった。
押し葉にしてるとはいえ、椿の葉は厚くて固くて扱いにくいから、止血効果のある代わりの植物を探してるんだけど……。
正直言って、なかなか見つからない。

仕方無いから、今日は諦めて寝ようと思うんだ。
さっき見た時計は、2時を過ぎてたし。





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