Vampire's Moral






「じゃあ拓斗、質問なんだけど。質問っていうか、ウチが聞きたかった事なんだけど」

「何? 聞いて」


余裕そうに答える拓斗は、本当にウチの事を何でも知ってそうな気がした。


「何でウチは、最近具合が悪いの? 熱中症にしては涼しい時期から長引きすぎだし、思い当たる事が全く無いんだけど」

「苦しめられてるから」

「何に?」

「流血がたぶん忘れちゃってた、流血自身の過去に」


拓斗は、ウチが知りたかった事を、本当にあっさりと言ってくれた。
……ってか、何だ?
ウチが忘れちゃってた、ウチ自身の過去って?

ウチ自身のトラウマから逃れられないっていうなら、まだ分かるけど。
そんな辛い筈の過去なのに、何でウチは忘れてたの?
今さら苦しむのは、何故?


「……考えられない。ってか、信じられない」

「だろうね。けど恐らく、流血の具合が悪いのは、それが原因だよ」





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