流血はたぶん、いや恐らく、あの事を覚えてない。
それが、俺とBloodyとDesireが出した結論だった。
当事者なのにあの事を覚えてないのは、不幸なんだけど幸せな証拠だ。


俺達がBloodyの家庭科の宿題の話を聞いて、流血が具合を悪くして先に部屋に戻っちゃってから、二日後。

俺は宿題を何とか終わらせて、午前二時を過ぎてから、ようやく寝る事が出来た。
俺は受験とか関係無いけど、一応俺達は受験生なんだから、受験勉強や受験課題の時間の為に、宿題の量を減らしてくれたって良いと思う。
ある程度の成績をキープするには、残念ながら宿題は欠かさず提出しなくちゃならない。


ベッドにもぐって、疲れた目を閉じ、ようやくウトウトしてきたタイミングで、何処かからかすすり泣くような声が聞こえた。

どうせ誰かの寝言だろうし、暑さにうなされてるのかもしれない。
そういえばクーラーのタイマーをセットするのを忘れてた事に気付いて、リモコンでピピッと設定した。





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