「冷酷で結構。下野は依頼されたからだ。それに、実際に下野と上野(ウエノ)さんを助けたのはDesire(ディザイア)だって、能登だって分かってんだろ」


俺は依頼人に依頼された事だけをやって、それ相応の報酬を戴きたいだけだ。
サービスとか同情とかは、流血やDesireに任せとけば良い。


「本当に変なヤツ。“頼まれた事はキチンとやってくれるし、本当は親切なんだよ”って、俊秀も駿河さんも言ってるのに」

「あっそ」


周りからの俺の評価なんて、関係無いし興味も無い。
勝手に騒いでろ。


「Bloody、本当に家庭科の宿題で困ってるなら、動物とかはどうだろ?」

「動物?」

「あぁ。子どもとか、動物が出てきたら喜びそうじゃん? 幾つかの動物のシルエットの影絵っぽいオモチャなら、そんなに難しくはないだろうし」


グダグダと無駄に喋り続けてた能登の口から、ようやく価値のある内容が出てきた。





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