今回の依頼者である彼女は花壇のすぐ上に在るクラスの子なんだけど、学校の阿呆共が暴れて窓ガラスを割った所為で、教室内をミツバチが出入りするようになって困ってたらしい。




ウチがやった事は、窓ガラスを割った阿呆を割り出し、懲らしめて窓ガラス代を弁償させた事。


依頼者の彼女のクラスの子は誰も知らなかったみたいだけど、ウチは移動教室の途中で窓ガラスを割った現行犯をたまたま見かけてたから、割り出すもヘッタクレもなかったんだけど。






彼女は少し目を大きくしてから、ゆっくりと微笑んで、深々と頭を下げた。




「ありがとうございます。恩に着ます」

「そんな、大袈裟な。これからも、吸血鬼集団・アンモラルを御贔屓に」




ウチは依頼者に微笑んで、優しく声をかけた。

彼女は上げてから一瞬キョトンとして、走って去っていった。
そのまま部活に行くのだろう。

帰宅部のウチには関係無いけど。





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