夏休みは終わりに近いのに、私はこうして病院で腐っている。


交通事故で大怪我を負って、長い間意識までなかったんだから、部活とか資格とかボランティアとか、内申点を上げられるような事が出来ないのは仕方無いって、自分でも分かってる。

けれど、一学期の期末試験の途中に入院して、その後の授業も全く分かんないし、受験勉強が出来ないのもキツかった。




母さんが病院に持ってきてくれた宿題や問題集を少しずつこなしつつ、高校名鑑を読む。
こんな体じゃ、当たり前だけど学校見学には行けてなくて、結果的に志望校も決められてない。

勉強はしてるけど模試も受けに行ってないし、正直言って不安しかなかった。
やらなきゃいけない事が多すぎる。
しかも、不安は一つだけじゃなかったの。




そんな暑い日、私のもう一つの不安の元凶である私の彼氏・トシと、トシの付き添いの能登君がお見舞いに来てくれた。





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