買ってきたトマトジュースのペットボトルに“Bloody専用”と殴り書きして、冷蔵庫に放り込む。


本当なら、Bloodyにこれ以上トマトジュースを買ってあげる必要は無い筈なんだけど、さすがにそれは悪い気がしたから。

だって、意識がない人を目覚めさせる為に吸血鬼の力を使いまくってフラフラになったのに、結果として飲める筈を血を取り上げちゃったんだからね。
それでも、見捨てる訳には行かなかったんだけど。




私はそのままBloodyの部屋に直行して、ドアを叩いた。


「どうぞー」


かったるそうな声が聞こえたから、私はドアを開ける。
クーラーがガンガンに効きまくって汗が一瞬で消えそうな、カーテンが閉められて暗い部屋で、Bloodyはベッドに寝転がって漫画を読んでいた。


「…Desireか。何?」


Bloodyは少しだけ私を見てから、面倒そうに聞いてきた。





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