すると俊秀自身も説明しにくそうな感じに、目が見えてないながらも顔をしかめる。


「……何か、急に助けられた」

「助けられた!?」


意味が分かんない。
何があって助けられたんだ?

あの冷徹の代表みたいなBloodyが、俊秀の上野さんへの想いに寄り添ってくれたとは思えないし。



「何か、Bloodyに報酬を取られてたら、急に誰かが入ってきて、その人に助けられた」

「誰かって誰だよ? 助けたってどうやって?」



俊秀の言う、“Bloodyの報酬”は、この場合は俊秀の血だ。
Bloodyは、願いを叶えてくれるという吸血鬼集団•アンモラルの一員だ。

俊秀の彼女である上野の意識が戻らないと分かった時、Bloodyに相談してみるように俊秀に提案したのは、実は俺だ。


俺には疑問と突っ込みが止まらない。
……ってか、Bloodyを止めたって、誰がどうやって?





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