幼なじみじゃイヤなんだ。~誓いのキス~

「甘っ!このケーキも甘いけど、この部屋の空気はもっと甘いわ~」






わざと甘い声を作って「胸焼けしちゃう~」とか言いながら、姉貴が俺の腕を肘で突いて来るから。



さっきの言葉を聞かれたことに、急に恥かしさが込み上げてきた。







「2人して頬赤く染めちゃって!いいわよねぇ若いって。あたし、今度は年下狙うことにするわ。…さてと、ごちそうさまでした」







姉貴が食べかけのケーキを持って立ち上がった。

それを見た桜が、素早く引き止める。






「藍ちゃんどこ行くの?一緒に食べようよ」






姉貴は桜に笑顔で「陸人にもあげてくるから」と言ってから、俺の方を向いた。