ーー『パレードみたいけど、喉も乾いたね』

ーー『パレードより、水分補給した方がよくねえか?いい歳してパレードなんか見るなよ』

ーー『うるさいな!』


沙和は手話で会話をしたあと、俺の腕を軽く叩いた。



沙和は生まれつき耳が不自由。

生まれたときから方耳が全く聴こえなかった。

もう片方の耳は、少しは聴こえていたらしいが…お母さんが亡くなったショックで両耳聴こえなくなってしまった。


俺と沙和が出会い…

そのときから、沙和は手話を使っていた。


俺は手話を勉強して会得し、今は完璧に手話で会話ができるようになっている。