綾「みんなは何の弱みを…」

そう言った瞬間後悔した。

みんなの顔が一斉に曇ったから、

綾「あ…ごめ」

拳「別にいいぜ。俺は、仲間だよ。
突然だが、龍神って族知ってるか?」

綾「勿論…」

知らないわけないじゃん。

つい最近まで一緒に生活してたんだもん…。

拳「そいつらの高校に攻め込んだんだ。
だけど、あるやつに呆気なくやられちまってさ…。
まぁ、もう顔も忘れちまったけどな…。
それまで俺、族のやつなんて、どうでもよかったんだ。
だけどよ……呆気なく負けた俺のことを…っ…軽蔑もしずに…着いて来てくれてさ…。
気付いたんだ。
大切な仲間だってことに。
こいつらがいたから今までやってこれたんだってことに…。
だけどよ、その時だった。
あいつが現れたのは…。
仲間を守りたければ俺のところにこいと、
俺は、無視してた。
だけど、次の日さ…俺の仲間がすっげえ大怪我して病因送りになったんだ…。
そしてまたあいつにあった。
どうする?って聞かれて、俺は…
行くとしか答えられなかった…っ…
俺が弱いせいで…っ…」

泣きながら話す拳真を見て、ピンときた。

綾「お前…もしかして白銀の……」

拳「知ってるのか…?」

あぁ、そっか。

お前はちゃんと仲間を大切にできているだな。

ってことは…あるやつって私のことか…。

フッ…と笑うと、次は嵐が話し出した。