―奏― 君に捧げる愛の歌



「今日は遅刻しなかったな。」



イタズラっぽく笑う俊。




この笑顔見るの、久しぶり・・・。



俊を前にしてドキドキしてしまう自分に、
“やっぱり、陽子ちゃんの言うようにこれって恋なのかな”
なんて思ってしまう。





「さて・・・・始めるか。」



俊はそう言うと、傍に置いていたケースからギターを取り出し、
その場にあぐらをかいて座った。





「えっ・・・・」



俊の行動に呆然とする私。




そして、俊は歌い始めた。