「邪魔。はなしてよ」 「えー、無理♪」 「あんた何なの?はなして」 「あんたじゃないでしょ?」 私をいじるのが楽しいのか知らないけど、ニヤニヤしてくる。 「隆介って呼んでくれたらはなしてあげてもいいよ」 あああ、うざい。 一刻も早く、離れたい。 「はやくはなして隆介」 うんざりしながら私は言う。 すると、腕にかかっていた圧力がいっきに抜けた。 「よくできました」 隆介は手をヒラヒラしてからかってくる。