「今のは、どういう意味？」

「僕はね、ずっと君に隠してた事があるんだ。いくつもね。とうとう、それを言う時が来たようだ」

「私に、隠してた事……？」

「ああ。まずは一つ目。これは真っ先に言いたいのだけど……」


ナナは、固唾を飲んでタカの言葉を待った。


「僕は君を愛している。心から」

「えっ？ そんな事？ それがあなたの隠し事なの？」


ナナはタカの頬に手をやり、自分を向かせて微笑みながら明るい声で言った。


「ナナ、君は驚かないのかい？ それとも、どうでもいい事なのかい？」

「まさか。どうでもいいわけないでしょ？ 確かにあなたは一度も言ってくれなかったけど、私はあなたに愛されてるって、とっくに気付いてたわ」

「なんだ、そうか……。じゃあ、君は？ 君は僕をどう思ってるの？」