『彩野さん。悠樹と付き合って見る気無い?』


「ゲホっ!な、何ですか!?急に!」



彼の義母は私を頼みごとがあると言って部屋に案内したが、そこは愛さん(さっき名前聞いた。)の私室で、



紅茶が用意されていた。

オプションでメイド(?)つきだ。


メイドを下がらせて紅茶を勧め、切り出したのがさっきの話だ。



危うく吹き出す所だった。



『あら、言った通りだけど?』


本当に20代かこの人。


「あのー、ひとつ良いですか?」


『いいわよ。何でも聞いて?』


にっこりと彼女は笑った。


「おいくつです?」


『29よ今年で。結婚生活は2年目ね。』


「どうして、結婚なさろうと思ったのですか?」

6歳差だ。結構大きい。それに、子持ちだ。


面白い質問ね。と彼女はころころ笑って、(そんなに面白いか?)



『好きになったから。それだけよ。ただ、周りからはよく誤解されるだけで。』



よくわからない。どこからが恋愛感情なんだろう。



『私も最初有りえないって思ったもの。


悠樹の母親が死んだから、彼の新しい妻を、周りが勝手に捜し出そうとしていたとき、


私の名前があがったのね。


なんで年上のしかも子持ちの人とお見合いしなくちゃいけないのって、親によく歯向かったものだった。


でも、初めて会った時、彼は前妻を忘れられない苦しさの中で抜け殻になりかけていたわ。


そのときはただ、支えなきゃって思っていたけれど、



いつの間にか、好きになってたのよ。』



いつから?どこから?