『―誰の気持ち?


それは僕の気持ち。


なんて言う名前―?


言葉では現せない、特別なもの。


My Hart?(僕の心?)

Your Hart?(君の心?)


2人の心―…』


お昼の放送で自分の声が流れているのを、僕は違和感を覚えながら聞いていた。


「悠樹…お前なんで花音と一緒に登校なんかしたんだよ。」


あぁ、しつこい。


さっさと仕事いけっての。


うかうか朝まで一緒にいましたなんて言えたもんじゃないな。


『おい!直人!いい加減にして仕事行くぞ!』


ラッキー!Roseのマネージャーさんだ。


『あ、あれ?社長子息がなぜここに?』


ていうか良いのか?校舎まで入ってきて。


「わかった!今行くから!返事考えとけよ。悠樹!」


誰が言ってやるものか。僕の命が危ない。


「直人、やっと仕事行ったね。」


え…?


「彩野!上杉はどうしたんだよ!?」


2人で食堂に行ったはずだ。


「えーと、確か会社創立記念パーティーだって。さっきお迎えに連れて行かれた。」


「お迎えって…あのごつい3人組?」


「そうそう。逃げ回るからね友香は。」


確か上杉を拘束するためにおじさんが雇ったんだっけ。


「そうだ、今日のウタ☆パラに直人出るんだって。見てあげてね。」


まったく、彩野って…男の思っている事を考えられないのだろうか。


「…それ、僕も出るんだけど。」


「え?ゲストで?」


だから、


「僕はPrinceのショウゴだよ。」