どうするべき何だろう。

どうしたらいいんだろう。



愛さん。



恋奈



十羽先生



母さん。



僕は…―



“―ファイルを渡す―。”



“生きて欲しいの。”



“悠樹君がいるから、私の世界はカラフルで…”



“好きだよ。”




「――――っ!!!!」


生きたい。



「『ファイル』はあなたにお譲りします。神楽さん。それで、悠樹君の命が助かるなら。」


「か…のん?」


「忘れたなんて、言わせないよ。約束、したでしょ?」



約束。



“生きるのが怖いなら、僕が一緒に生きてあげる”



花音の震える手には黒いメモリースティック。


まるで武器のように、きつく、大切に握り締めて、


神楽の方へと突き出した。



「―…生きて、帰ろう!!―」



僕と直人、上杉にむかって、


ほほ笑んだ。