花音の担当医が死んだ。

そういう連絡を受けて、すぐに駆け付けた。


花音はただ呆然として、悠樹によりかかっていた。こういう時ばかりはこいつに感謝だ。こいつがいなかったら、確実にパニックを起こしていただろうから。



「お前、これの犯人知ってんのか?」


「名前しか知らない。後は―花音に聞くしかない。」


「は?冗談だろ?何で花音なんだよ?」



何で花音が知ってるんだよ。


おかしいだろ?


そんなわけない。


俺達が態度悪い刑事(←1度花音を犯人扱いしたあの刑事だ。)から見せてもらったのは、明かな脅迫文だった。



――――警告。



今起こっているのは、始まりにすぎない。



全てから手を引け。



ファイルを渡せ。



――次は、お友達の誰かだ。




どこにでもあるパソコンとプリンターで作られたもので、手掛かりらしきものは期待出来ないだろうと言われた。