いらない現実なんて知らなくていい。


壊れてしまうなら知らなくていい。


逃げてもいい。


見なくてもいい。


あの笑顔を守れるなら、決断をしよう。



「直人!買い出し行ってくるから悠樹君と留守番よろしくね!」


「こいつとぉ?」


「宿題増やしてやろうか直人君?」


「…すみません。」




決断しよう。


隠すべき真実には蓋を。


絶対開かない蓋を。



そのためなら、なんでもしよう。



例え『彼女』がそれを拒んだとしても。




「行ってきまーす!」





壊れて失ってしまうより、よっぽどマシだ。