春だねっ。

やっぱり春はいい!
恋の季節到来って感じで!
何をするにも、心踊るっていうか…


「踊ってる場合じゃないからっ!遅刻するって千草!」

「カンナの言う通りですよ、チ〜ちゃん!」


朝は、苦手。
時間に追われる気がして、何か気が滅入る…


バシッ

痛っ


「千草、お前朝はいつもボーっとしてんな!」

「叩かなくてもいいでしょ〜!バカ蓮!それに…」

あ…!行ってしまった…


ん?
これってデジャヴ!?


って、私…
毎日こんなだ〜


「お姉ちゃん、毎日遅いね〜僕たちにいつも抜かれてるよね〜」

小学生のちびっ子が遥か下の方から私を見上げる。
だけど、その口調は見下げられてる。


はぁ〜。
桜華の花道は、直線が長すぎる。だから、私ののんびりした登校風景が小学生や中学生に丸わかり。

「君たちもね、人生生き急いじゃダメだよ〜。ゆっくりと歩かなきゃ〜」

するとちびっ子たちはキョトンとした顔をして、

「カメ子ちゃんが変な事言ってる〜!逃げろぉ〜!」

一目散に走っていった…
ありゃりゃ…
足の速いこと…


って、
カメ子…!?
それ私のこと!?


うーん、これはいかんねぇ…
頑張ってウサ子と呼ばれるようにならなきゃ!