昼ごはんを食べていると、お母さんが話しかけてきた。


「凛、最近毎日どこに行ってるの?」


「え、神社だけど・・・」


「川城神社?」


「うん・・・」


「もしかして神社で遊んでるの?」


「遊んでるっていうか・・・話をしに言ってる」


「話?」


「うん」


何なんだろう・・・。


今日はやけに質問してくる。


いつもなら「公園」とか「友達の家」って言えば、「そう」ってあっさりなのに・・・。


・・・?


「姉ちゃん、神社で遊んでんの?」


「だから、遊んでるんじゃなくて・・・!」


「聞いた?
神社の噂話」


「噂・・・話?」


突然浚が真面目な顔をして話しだした。


「聞いてない?
最近さ、神社に何か出るんだって・・・」


「な、何かって何よ・・・?」


「そんなの決まってるじゃん。
ゆ~れ~」


「・・・!?」


ゆ、幽霊!?


「ゆ、幽霊って夜だけでしょ?
昼間なら大丈夫よ・・・」


「さて、それはどうかな」


「・・・」


ゆ、幽霊なんて信じてないし・・・。


それにあの神社は久菜が毎日綺麗に掃除してるんだし、幽霊がいるなんて嘘よ。


ただの噂・・・。


「そんな噂が流れてたって、私神社に行くのやめないからね」


「ふーん」


「神社に行くのはいいけど、くれぐれも気をつけなさいよ?
神社なんて、神様とほど近い場所なんだから」


「神様と・・・」


そうなんだ。


じゃあちょっとは気をつけるようにしようかな。


「って、あ!
もう1時!?
行かなきゃ!」


ガタっと席を立って玄関に向かう。


「いってらっしゃい」


「行ってきまーす」


家から出ると、私は急いで神社へ向かった。