「ずっと、あなたのことが好きでした!」



私の言葉に、初めは何度も目を瞬(しばたた)かせていた彼だが、やがてゆっくりと口元に手を当てて。


「本当に?」


と言った。



何度も頷くと、彼はゆっくりと笑みを広げて。



「俺も、ずっと好きでした」



そう言って、ぎゅ、と抱きしめてくれた。




……うそ。


本当に?


両想い?




「あの……。本当ですか?」



こんな綺麗な人が、私のこと、好きって言ってくれるの?



「初めて見たときから、君のことが忘れられなかった。……だから、わざわざ毎日君のいる車両に乗って……。俺の気持ち、バレバレかと、思ってたんだけど」



そんなの。