「はぁ〜……」


家に帰ってそうそうため息を吐くあたし。


制服のままベッドにダイブする。


部屋の真っ白の天井を見詰めながら思う。



「せっかく優翔くんと帰れると思ったのに…」


寂しくなってくるじゃん。


ブラウスの首元からハートのネックレスを取り出し、ぎゅっと右手で握る。


優翔くんがくれたネックレスを握って、お祭りで取った金魚を見ると寂しくなくなるから…。


机の上にある金魚鉢を眺めると、2匹の金魚は元気に泳いでいる。


仲良さそうに泳いでるね…

自然と頬が緩む。