「最近、凛耶くんがね、すごくあたしに優しいの」

「優しいってことは良いんじゃない。例えば?」

「例えば〜…図書室で高い場所にある本を取ってくれたり〜」

「うん」


栞里はミルクティーのストローに口を当てた。


「あと…可愛いって言って頭撫でてくれたり…」

「ゲホッ!」

「栞里、大丈夫!?」



ミルクティーが気管に入ったのかな!?

あたふたするあたしに栞里は言った。



「り、凛菜って鈍感?」

「え?何で?」

「頭撫でられた時点で好き好きアピール全開じゃん!」