どんどん花火は打ち上げられてゆく。


前までのあたしだったら、絶対にこんな幸せなこと想像も出来なかった……


優翔くん、ありがとう…


あたしは握っている手にギュッと力を入れると、

優翔くんも空を見上げたままギュッと握り返してくれた。



花火はきれいに咲いている。


あたしも優翔くんの隣できれいに咲けてるかな…?



なーんて恥ずかしくて本人には言えないから、心の中にしまっておくね。



今年はすごく楽しい夏になった。