あたしは優翔くんの右後ろ辺りを歩いていると、

ギュッと金魚を持ってる左手を握られた。


相変わらず優しくて、あったかい手。



しばらく歩くと、栞里が言う見やすい場所まで来た。


「うわっ!めっちゃ人いるじゃん!」

「ほんとだねー…」


これにはあたし含むみんなが苦笑。


その時、


ヒュー―………


バンッ!!


耳をつんざく様な花火の音。

音とともに色とりどりの花火が打ち上げられる。



「きれい…」


あたしは空を見上げて、思わず呟く。