ん〜悩むな…。
好きな人の意見を聞きたかったのに…。
バスが着きあたしと優翔くんは降りる。
「手、繋ごうか?」
「うん…」
左手を差し出されて右手を重ねる。
久しぶりに手繋いだ…。
温かくて大きな手。
「優翔くんの手…大きい」
「凛菜の手が小さすぎなんだ」
何気ない話しをしてるこの瞬間が大好き。
夏の生温い風があたし達を包む。
「家着いちゃった…」
「二人でいたら早いな」
優翔くんの手が離れる。
一瞬寂しく感じたけど、すぐに寂しさの隙間は埋まる。
チュッ――……
あたしのおでこに優翔くんの唇が触れる。
胸がドキドキしすぎて可笑しくなりそうだ…。