やっと 長い学校長の話が終わり 私たちは教室に帰った。


「校長 話長いよねー…。」


「うん…」

みんな それぞれ愚痴を言う。


席に着くと 程なくして担任がやって来た。


『3組を新しく担任する吉原だ。今日は皆の新しい仲間を紹介する――龍村 入ってこい。』


「龍村 皇希。よろしく」


こ…こうき? 皇希なの? でも 名字が違うし…
気のせいだよね――…


あれは中学生の時だった。


なぜかよくコクられていて、その時も告白の最中だったと思う。

「中石の事が好きだ。付き合ってくれ。」


「ごめんなさい…。あなたの気持ちにお応えできません。お友達として仲良くしましょう」



当時、愛だの恋だのに興味のなかった私は、この言葉が定番になっていた。


「そうか…。――――なら、これくらい良いよな?」


「――んっ!!…はぁっ、何すんの!?」


私は皇希に告白されたあといきなりキスされたのだ。