「昨日、辻村くんに教えてもらったんでしょ?どうだったー?」
鞄から教科書類を取り出しながらの弥代の言葉に、一瞬、表情がひきつる。
だけど、丁度視線を下げていた弥代はそのことには気づかなかったみたいだった。
「あー、うん。すごくわかりやすかったよ。皮肉なくらいに」
「ホント?いいなー。私も教えてほしいよ、英語」
弥代、他はできる子なのに英語だけは平均点付近をうろついてるんだよね。
でも、決してできないってわけじゃない。
なんでもそつなくこなして、要領がいいんだ。
……きっと、英語だって分かりやすく教えてくれるんだろうな。
辻村くん……。


