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「美祈、おはよー」
トン、と隣の席に鞄が下りた。
私が顔を上げると、挨拶をしてきた弥代はいつも通りにっこり笑う。
「あー、弥代。おはよ……」
「ん?どしたの、元気ない?」
椅子に腰をおろしながら、弥代は私を見て首を傾げた。
サラリと、綺麗なブラウンのボブが揺れる。
「なんか顔色悪い気がするし」
「……日本史がさぁ」
言うと、弥代は、なーんだ、と笑った。
実は私がテスト前にこうなるのは、いつものことだったりする。
それに今回のテストは、日本史が1日目にあるし。
テスト勉強で、睡眠時間なんかいつもの半分だ。


