「たまにはあてるか。今日は、…6月10日だな。じゃ、16番の……辻村」 「はい」 「伊達氏、今川氏、武田氏それぞれの分国法は」 分国法!? なんだっけそれ!? よかった、私当てられなくて、と思っている間に、辻村くんはさらさらと答えた。 正解、と言う先生の声。 私はパラパラとノートをめくった。 何ページか前に、確かにさっき辻村くんが答えたものが書いてあった。 ……やっばいな。 本当に、勉強頑張らなきゃ。 私はため息交じりに、再び教卓へと視線を戻したのだった。