「何」 「……つ、辻村くんって、……その、サッカー、上手いよね……」 しゅるしゅると小さくなっていく語尾。 待て自分。 こんなことが言いたかったんじゃないでしょ? そんな分かり切ったことを言ってどうする。 「……は?」 ほら、辻村くんも怪訝そうな顔してますよ。 自分の発言に激しく後悔しながら、次の言葉を探す。 「……はぁ。どうも」 「え」 お、お礼言われた!? 信じられない気持ちになって顔を隣に向ける。