初恋シグナル~再会は恋の合図~



「2,3年は久しぶり。1年生は、はじめまして。

サッカー部キャプテンの坂上です。春休みから、ちょっとカナダに行ってまして。明日から授業も部活も復帰します。

先月の地区予選は出られなくてごめんな。でも、これからまた頑張っていくんで、どうぞよろしく!」



そう言ってにっこり笑った先輩に、ぱちぱちと拍手が起こった。


温かい歓迎に笑みを深めた坂上先輩だったけれど、すぐに表情を引き締めた。



「じゃあさっそくだけど、3か月の成果を見せてもらえる?」


「え、いきなりかよ」


「当たり前でしょ。一紀、どうする」



坂上先輩の発言に驚いたような3年の先輩の言葉を美涼先輩が一蹴する。



……本当、いいコンビなんだから。キャプテンと、美涼先輩。



「とりあえず、ゲームかな。今途中だったんだよな?俺も見たいから、続けてくれる?」



「分かった。……みんな、聞いてたでしょ。ほら、各自ポジションに戻って」