「お久しぶりです!」 「……あれ?」 坂上先輩は、私の隣にいる辻村くんを見て、首を傾げた。 「あ、新入部員の」 「もしかして、辻村?」 私が紹介しようとした言葉は、しかし驚いたような先輩の声に遮られた。 ……え? 「せ、先輩、辻村くんのこと分かったんですか!?」 小学生のころからこんなに変わってるのに!! 今度は私が驚いて声を上げると、先輩は「やっぱり」と笑った。 「久しぶり。俺のこと、覚えてる?」 「なんとなくですけど」 「本当?嬉しいなぁ」 あはは、と笑う先輩。