「…………え?」 頑張ってる……、私!? 自分の耳を疑った。 今、辻村くん、なんて言った? 目を丸くして辻村くんを見る私に、辻村くんはグイッと私の手首を掴んだ。 「……本当に、気付いてないわけ」 「え、っと」 気付いてない……? 何に? 頭の中が面白いくらいに真っ白になって、何も考えられなかった。 だって。 こんなにサッカー馬鹿な辻村くんがサッカー頑張ってた理由。 ……それが、私だっていうの?