「……」
好きな人がこんなに近くにいるのに寝るなんて無理って思ってたけど、だるい身体は思った以上に睡眠を求めていたようで、案外あっさり眠気が訪れてきた。
……さっきはあんなに寝ようとしても眠れなかったのに。
辻村くんが来てくれて、不安も寂しさも全部取り去ってくれたから、きっとこんなに安心できるんだ。
「…………だよ」
背後で辻村くんが何かを言ったのが聞こえたけれど、訊き返す気力より先に眠気が私を飲み込んだ。
ふわふわと、眠りに入る直前の心地良い浮遊感が心地良くて。
辻村くんが、大好きな人が、すぐ傍にいてくれるという安心感に満たされた気持ちになって。
私は、さっき眠れなかったのが本当に嘘のように、自然に夢の世界に吸い込まれていった。


