「……私、もう真二くんに恋愛的な意味で好きっていう気持ちはないの。……ただ、この前は、今も大事な人には変わりないよって、そう言いたかった」
「……そうだったんですか」
じゃあ、この間のセリフ、「私、まだ」の続きはそういうことだったんだ……。
ひとりで勝手に勘違いして落ち込んで、私、馬鹿みたい……。
「……昔話、してもいいかな」
「はい」
ちょうど、頼んでいた飲み物が運ばれてきて、彩織さんはひとくち、優雅にストレートティーを口に運ぶ。
「……私が初めて真二くんに会ったのは、中2の冬だった」
静かに話しだした彩織さんの言葉は、まっすぐ心に響いて。
自然に、その話に入りこんでいた。


