「話ってなんですか」
向かいあって座った私と彩織さんの間のテーブルに、コトンと水の入ったコップが置かれる。
店員さんに適当に飲み物を注文して、とりあえず水を口に運ぶ。
「……私のこと、真二くんから何か聞いてる?」
まっすぐに私を見つめて、彩織さんはそう口を開いた。
……何か、って。
そんなの、たぶん元カノなんだろうな、くらいの会話しかしてないし…。
そう思っていたら、彩織さんが小さく笑った。
「……ごめんなさい、答えづらいこと訊いたね」
「いえ……」
「とりあえず、自己紹介するね。私、鎌田彩織(かまた さおり)。藤桜高校普通科の2年生です」
よろしくね、とにっこり笑う彩織さん。


