初恋シグナル~再会は恋の合図~



「よーし、そろそろ後半戦いこっかー!」


「次、銀閣だよね!超楽しみ!」


「あー、なんか猛烈にカレーうどんが食べたい」


「お、カレーうどん、いいねー!……ってあんた、今特大パフェ食べたばっかじゃん!!」




あはは、と笑いながら私もバッグから財布を取り出し立ち上がる準備。


騒がしい会話をしつつがたがたと席を立ち、カフェを出た。


……すいません、相当うるさかったですよね、なんて店員さんに心の中で謝っておく。


お客さんがあんまりいない時間帯でよかった。



それから引き続き京都満喫旅行を全力で楽しんだ。


楽しみすぎて、ふらふらするし身体が重い気すらする。


こんなに力いっぱい楽しんだの、いったいいつぶりだろう。


かなり歩いたし、騒いだし、今日の日程を終えて旅館に戻る頃には足がパンパンに張っていた。



「疲れたーーっ!けど楽しかったあ!!」



旅館の入り口で、生徒の戻りを確認している先生のチェックを受け、部屋に戻る。


ローファーの低いヒールすらも足には負担だったようで、靴を脱いだ瞬間の解放感ったらなかった。


「7時にロビー集合だっけ?」


畳の上に足を伸ばして座る弥代に訊くと、弥代はうん、と頷いてにっこり笑った。